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頭の中で流れて止まらない…「イヤーワーム」曲の特徴は?

頭の中で流れて止まらない…「イヤーワーム」曲の特徴は? 歌詞コラム
頭の中で流れて止まらない…「イヤーワーム」曲の特徴は?
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イヤーワームとは、脳内で同じメロディーが何度もリピートすること、いわゆる「音楽が頭から離れない」状態であると前回のブログでお伝えしました。イヤーワームは、約9割の人が週に1度ほど経験していると言われていますが、その原因や症状についてはまだ解明されていない点も多くあります。今回は、イヤーワームになりやすい曲の特徴と、イヤーワームの止め方について見ていきましょう。

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イヤーワームになる確率が高い曲の特徴

イヤーワームになる確率が高い曲の特徴について見ていきましょう。英ダラム大学の研究チームが行なった調査結果では、次の特徴が見つかったそうです。

1.曲のテンポ
イヤーワームになる曲には、テンポが速い曲が多くあります。脳はテンポの遅い曲よりも速い曲の方を好むようです。また、イヤーワームがウォーキングやランニング、歯磨きといった周期運動中経験することが多いことからも、曲のテンポとイヤーワームには関係がありそうです。

2.全体の旋律輪郭が一般的
イヤーワーム曲はイヤーワームでない曲に比べて、全体の旋律輪郭(形)がより一般的であるそう。たとえば、「いったん上がってから下がる」という、「きらきら星」など多くの童謡に見られる旋律輪郭。旋律輪郭がより一般的であることで、脳が曲を思い出しやすく、また、頭の中で繰り返しやすくなると考えられています。

3.特異な音程パターン
イヤーワーム曲には、通常と異なる音程が含まれている傾向があるそうです。たとえば、跳躍進行(リープ)が多かったり、より大きな跳躍進行(リープ)があったりする点です。

イヤーワーム曲は、旋律輪郭的には覚えやすい一方、音程パターンは特異です。これは、脳が旋律に単純すぎず、なおかつ覚えられないほど複雑でない“ちょうどいい”レベルの複雑性を求めるためではないかと考えられています。

イヤーワームの止め方

イヤーワームを止められる確実な方法は見つかっていませんが、イヤーワームをおさえるのに効果があると思われる方法がいくつか提唱されています。

・ガムを噛んで気を紛らす
英国の研究機関によると、ガムを噛むことによってイヤーワームを減少させることができるという研究結果が出たそう。噛むことで意識を分散することが効果を生むようです。

・アナグラムを解明して遊ぶ
アナグラムとは言葉遊びのことで、ある単語の文字の順番を入れ替えて、別の単語を作ることです。たとえば、「あいさつ」→「あついさ」などです。アナグラムはイヤーワーム対策として最も効率的な方法です。ほかには数独も有効ですね。

・曲を全体を通して聞く、別の曲を聴く
曲を通して聞くことで、特定のメロディーのループから抜け出せることがあります。また、別の曲を聴くことも有効でしょう。

イヤーワームは無意識で起こるため、別のところに集中をそらすのが効果的なのです。

まとめ

音楽に携わっていると、イヤーワームに悩まされることがあるかもしれません。そのときは、今回ご紹介した方法を試してみましょう。しかし、イヤーワームが起こる曲がついお気に入りの曲になることもあるでしょう。イヤーワームのテンポを楽しむなど、イヤーワームをポジティブに捉えることもできます。イヤーワームによって不快な気持ちにならないよう、音楽とうまく付き合っていくことが大切です。

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